光は眠りに対して強い影響力を持っています。なぜでしょうか?
1. 体内時計について
私たちの日常生活には、朝に目覚めてから昼間は元気に活動し、夜になると眠くなって休むというリズムがあります。この1日のリズムを「概日リズム」または「サーカディアンリズム」と呼びます。 「概日」という言葉が示す通り、このリズムは大まかな1日のサイクルを指しています。このリズムを作り出しているのが「体内時計」という仕組みです。つまり、体内時計によって昼間には活性が高まり、夜にはリラックスして眠る準備を整えるというリズムが作り出されています。「体内時計」は私たちの生活リズムをコントロールし、適切なタイミングで活動と休息を調整する、生まれ持った「時計」なのです。
2. 体内時計はどこにある?
体内時計は、遺伝子の中に組み込まれています。これを「時計遺伝子」と呼びます。つまり、全ての細胞が自分自身の時計を持っていることになります。この時計遺伝子によって、全ての細胞が約1日の周期で活性を上げたり下げたりするタイミングを、調整しています。
例えば、全国民が各々1つの時計を持って活動や休息をする国があったとします。もしも、その時計がバラバラの時刻を示していた(同期していない)場合、国の活動は大混乱し、機能不全に陥ってしまいます。同様に、体内の時計が同期できていなければ、体のさまざまな機能が乱れてしまい、最終的には健康に深刻な影響を与える可能性があります。
つまり、体内時計が正確でないと(同期できていないと)、代謝や免疫系の機能、さらには心理的な健康にも悪影響を及ぼすことがあります。そのため、体内時計が正確に働くように保つことは、生命を維持するために極めて重要です。
したがって、体内時計が乱れた場合は、それを修正するための手段が必要になります。
3. 体内時計の調整(同期)
私たちは眼の網膜で外部からの光を感知しています。この光の情報が脳に送られ処理されることで、私たちは物を見ることができるようになっています。しかし、興味深いことに、この光の情報の一部は直接脳の中の視床下部という部分にも送られています。
朝、目覚めて目を開けると、明るい光が眼に入ります。この光の刺激が視床下部に伝わると、視床下部の体内時計が一斉に「時刻合わせ(同期)」を行います。視床下部は自律神経の中枢でもあり、「時刻合わせ」の信号は全身に自律神経を通じて送られます。これにより、体内の時計が一斉に同じ時刻に調整(同期)されるのです。
ただし、体内時計は大雑把なため、日々のリズムには少しばらつきが生じます。そのため、翌朝もまた明るい光の刺激による「時刻合わせ(同期)」が必要になります。この繰り返しによって、私たちの一日のリズムが一定に保たれています。
逆に言えば、定期的に明るい光を浴びなければ、体内時計が同期されず、生体リズムが乱れてしまう可能性があります。つまり、明るい光の刺激が、私たちの健康的な概日リズムを維持するために非常に重要な役割を果たしているのです。
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